HID考 HIDの宿敵!!「電圧降下」 どうするかなぁ・・
「不良品」のレッテルを貼られやすい「HID」・・・
場合によっては、「中国製」だから・・という八つ当たり的なレッテル・・
確かに「中国製」には、「粗悪品」が多い。それだけ世に物が出回っている。
ニーズの多様化、為替の変動、人件費の高騰、大量生産などなど多くの
理由で、「中国製」が出回っている。
我々の身の回りに「中国製」では、ないものを探す方が難しいぐらいだ。
日本国内で、「品質テスト・管理」がなされるものは、「よし」とされる。
中国製にだっていいものも多い。逆に言うと、「日本製」にも粗悪品は、多
くある。どっちもどっちと言える。
そんな中、例外に漏れず「HID」のほとんどが、「中国製」だろう。
その「中国製」「HID」を今までにいろいろと試してきた・・・いいことも悪い
こともあった。いくつか試していないこともあったので、続けてテストして
いる今日このごろ。
着目したのは、「電圧降下」。
車体自体の劣化によるもの、バッテリーの劣化によるもの、消費による
ものといろいろと原因はある。それの理由によって、「電圧降下」を起
こして「不点灯」を起こすと、「中国製のこのHID」のせいだ!!!と声高
らかに決め付けている人が多いと思う。
そこで、たとえ程度の良いHIDでも、動作の加減上避けられない「電圧
降下」も中にはあるということをご紹介したい。
そもそも、「電圧」って何????ってことからすると・・「発電」??バッテリー??
いろいろと思い浮かぶ・・・
HIDにとって最も重要な「電圧」は、「バラスト」の入力電圧だ。
オルタネーター、バッテリー、コネクター、スイッチ・・・いろいろなところが
あるが、HIDは、「バラスト」の入力電圧でその性能を引き出せるか否
かが決まる。バッテリーの電圧だけとは限らない。
ここが最大の「テーマ」だ。いまだに「バッテリー」のプラスマイナスだけに
電圧計を当てて、高いだの低いだのって騒いでないでしょうか??
HIDは、それ自身によって「電圧」を下げてしまうことがある。残念だけど。
といっても「H4タイプ」の場合に限っての話。
「H4タイプ」は、その役割のおかげで、シングルバーナーとは違う動作を
余儀なくされる。そう、「Hi/Low」の切り替えだ。
こればかりは、避けられない。(ー_ー)
一般に最も多く出回っているバーナーがこれだろう。
中央の防振用のゴムが緑色のバーナー。ソレノイド(電磁石)がや
たらでかい。
ソレノイドだけで、長さ45mmもある。バイクによっては、レン
ズケースには入りきれない。とにかくでかい!!ケーブルの位置も扱い
づらい。あまりよい製品とは思えない。ソレノイドは、40mm以下にしたい
ものだ。
この「ソレノイド」が問題である。こいつが、「電圧降下」を引きこす大き
な要因の代表格である。
実際に、比較してみよう。
安定化電源(バッテリー側としての位置づけ)を主電源として、電圧12V
丁度を供給する。これは、あくまでも安定化電源が安定した電圧を供
給し続けるといことが前提だ。
まずは、Lowの時。あくまでもHIDのバーナーだけ消費している時。
ちなみに35Wバラストもバーナーも2個ずつ、要するに「自動車」を前
提としたテストなので間違えないように。
電圧12V 電流が8.29A となっている。片側約4.15Aということにな
る。バイクの場合は、1個なので、12V x 4.15A = 49.8W 丁度50Wと
いえる。
35Wバラストなのに「消費」は、50Wということになる。
ここが、誤解のひとつ。バラストの消費が35W製品ということであって、
負荷として、35Wということではない。
次にバーナーを「Hi」にしてみる。
電流が、一気に9.24Aまで上昇した。それだけ消費が増えたという
ことになる。安定化電源は、とにかく負荷がかかっても「安定」してくれるの
で電圧は、12Vのままの表示のなっている。安定化電源ならではの状
態。
要するに、一気に「電流」が上昇したということは、自動車やバイクの
バッテリー使用時だった場合には、どうなるのかというと、逆に電圧が
「降下」することを意味している。
ソレノイドとは、それだけ消費がデカいといえる。
Lowでは、「点灯」していたのにHiにしたら「消えた」というのは、バッテリー
だけの問題ではなく、このソレノイドの負荷も起因していると言える。コレ
ばかりは、安物のバーナーでは避けられない問題だろう。
よいバーナーとは、消費の少ない、効率的な電磁石をもつバーナーだろう。
特に「リレーレス」の場合は、注意すべき点だ。リレーレスの場合
は既にバラストに入力される電圧が、12V以下になっている場合がある
ので不点灯を起こしやすくなる。決して、「中国製」HIDが悪いなんて思わ
ないこと。
リレーレスで、「不点灯」が続発したら、速やかに
「リレー付」に交換すべきだ。
ほとんどの場合には、問題は、「回避」できる。
弱点の多いHID・・一旦点灯すると、とても便利なのだが・・課題が多い。
安定した電圧、新しいバッテリー、劣化していない電気回路、接触
のよいスイッチ、しっかり発電、水濡れなし、やたら電装品をつけて
いたない・・などなどのよい条件下で、不点灯を起こした場合には、HID
を疑ってもよいだろう!!
みなさんは、そんなによい条件の車やバイクにお乗りですか??
理想は、下は8V台の電圧に耐える「HID」を探すことだろう。それを
「リレー付」で、安定した状態で使用することを考えてHIDを選んで欲
しい。
決して、安物のHIDや中国製が悪いわけではない。
過去、取り付けた人たちが、クチコミやブログ、インプレッションなどで結
果だけを報告・告知しつづけたおかげで、HIDの悪評が多く出回って
いる。
取付け方の評価がされないまま、バッテリーの状態が公表されない
まま悪評となってしまっている。
確かに、不良品も出回ったりもした。ただし、キチンとした計測なり、検査
をした上で、評価していただきたいものである。
少しでも、このような電装品について、詳しく知っていただ
いた上で、カスタムに臨んでほしいものである。
まだまだ続くかなあ~~ヘッドライトだけではないHID・・・使い方もいろいろ・・
でも課題もいろいろ・・
次回また( ̄O ̄)/ ・・・いつになることやら・・・・・(;一_一)
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