IT社会の変貌 売れるものと売りたいもの
いまだにWINDOWSは、IT社会の中心に君臨したままだと
言える。なぜなら、企業のオフィスのデスクの上にある
パソコンのほとんどが、WINDOWSなのだから。
B・ゲイツは、MS-DOS時代から、「タダ」でOSを配布した。
これは、ライセンスの管理を怠っただけなのだが、結果と
して、コピーが横行し、シェアを拡大する大きな要因になった。
誰もが、マイクロソフト社に走ったのである。
そののちにライセンスにこだわり、縛りを入れるようになった。
もうそのころには、WINDOWS95 98 98SE ME NT 2000 XP と
バージョンアップを重ね、市場を制覇していった。
マイクロソウトの「売りたいもの」が売れていった時代である。
一方、S・ジョブスは、「売れるもの」と信じ、MACを世に放つ
がいっこうに売れない。しかも高い。NEXTという今は無き
悪しきPCにも手を出し、彼の戦略は、ことごとく破綻の道を
辿るのである。
「そんなはずは無い」とジョブスは思ったに違いない。
ソフトウェアとのコラボにも勢いをつけたマイクロソフト社は
世界中のオフィスにどんどん侵入していった。図らずとも
ソフトが欲しいユーザーは、願わずともWINDOWSを手に
しなければならない構図がもうそこにはあった。
動けばOSなんてなんでもいい・・と思うユーザーがほとんど
なのだから。元々、OSって何??PCは、PCでしょ・・がほとんど
のユーザーの意識の中心だろう。
一家に一台どころか、一人に一台の時代を迎えようとして
いる昨今、本当の使いやすさもさることながら、「何をしたい」
かについてこだわり始めたユーザー達は、ビジュアル系に
興味を持ち出した。
パソコンが最も得意とする分野であるオーディオ・ビジュアル系
の扱いにこだわったユーザー達は、OSよりもハードウェアに
興味を持ち始め、「 i 」シリーズに手を出し始めた。
そのはしりが、「iPod」である。パーソナル・ポータブル音楽と言
えば「iPod」の図式が、いとも簡単に出来上がったのである。
ジョブスの「売れるもの」への勘所が、見事にヒットした瞬間だ。
一方、「売りたいもの」中心だったマイクロソフト社は、相変わらず
バージョンアップとセキュリティへの対応に追われ、市場ニーズ
の分析に一歩出遅れた感がある。裾野が広すぎ、ユーザー対応
にクタクタになっていく。ニーズに応えきれていない象徴がソフト
でいうと「オフィス2007」やOS「VISTA」あたりの投入で伺える。
悪質な商品を世に放ち、結局またサポートに追われることになる。
その間に、「i」シリーズは、着々とシェアを拡大していった。
この「表計算」のできない「iPod」は、オフィスのPCとはまったく
無関係なところで、ユーザーの心を掴み、売り上げを伸ばして
いったのである。
GUIの活用にこだわったジョブスの開発する商品は、ユーザーの
心を掴んだ。指一本でなんでも操作できる。
ユーザーは、みな自信をもった。指一本で操作できるだなんて
夢のよう・・次に出てくる「iPad」への道筋が既に完成していたので
ある。
いまだに「XP」へのサービスを絶つことのできないマイクロソフト。
次々に新商品を世に放つアップル。
「売れるもの」と「売りたいもの」への関心の持ち方によって、こ
うも差が出てくるのである。
もっとも、ジョブスは、「自分は、こんなものが欲しい!」と自分中心に
しかもわがままに開発を進めたに過ぎない。少年的で荒っぽい方法
だ。彼は、ボランティア活動をしたくて、開発したのではない。
好きなことを続けたに過ぎないのである。
一方、ゲイツは、全てを手にし、暇を持て余し、することがなくなって
しまって、ボランティア活動を始めた。もうやることが無いのである。
彼は、もう少年では無くなった。無邪気さが無くなったのである。
ジョブスは、「少年」のまま、この世を去っていったのだと思う。
彼は、「やりたいこと」を「やり続けた」永遠の少年なのである。
少年よ、さようなら。
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